①若手芸人を考える

元若手芸人が若手芸人を考える

どうも大仰で座りの悪い見出しだが、僕は誠実に、尊敬の念をもって彼らを見ていたいというのは独善的な本心であり、願いだ。


最初は一地方に住む深夜ラジオが好きな、いちリスナーであり、ハガキ職人であった。それはそれは独善的な内容ばかりで箸にも棒にもかからなかったし、ネタ投稿にめちゃくちゃな熱量があったワケでもない。

それでも高校を卒業し、自動車メーカーに勤める傍ら、僕は自己満のネタハガキを番組に送り続けた。そしてあまり読まれない多くのネタを書き続けるうち、ある1つの結論に至った。

「ネタハガキが読まれないなら、自分でネタを演れば良いじゃないか」と。

そうして私はNSC大阪校の門を叩いた。

会社を辞めてまで入った芸の世界は想像通り苛烈で、残酷なまでの実力至上社会だった。バラエティ番組で「NSCは何も教えてくれないから!」そう言って、笑いのネタにする芸人も少なくないが、
正にNSCはその通りで、受動的で優柔不断な僕は直ぐに落ちこぼれた。

卒業後も手売りチケットを買い取って何度か事務所ライブには出た。試行錯誤したネタを演るが、思い描いた通りに客は笑わない。

同期の紹介でインディーズライブの裏方で5年ほど活動して、僕は芸人を廃業した。

よくある「才能がなかった」を枕詞にするのは簡単だが、僕は自分なりにどう足掻いても、色々な部分で持っていなかったんだと思う。

ただ、5年の月日で誰よりも袖や客席で他人のネタを観た自信はある。悔しいけど、あの芸人のアレが凄いと咀嚼して話すことも出来るようになった。

吉本を離れて3年以上経つ。今、私はもう一度芸人に触れて、物事を考えたいと
思う。これはそんなブログです。どうぞよろしく。